おとます試験紙

乙女ゲーとシチュCDと防衛部、増田と広山

男遊郭ときわ・いろは 感想

d3p.co.jp

 

フルプライスで購入したフォロイーがしんどくて投げたというので、現在PSストアでセール中ということもあって怖いもの見たさで購入しました。

 

元がスマホ向けアプリのせいか、コンシューマゲーにしてはシステム面がちょっと物足りないかも。

シナリオはだいぶひどいです。設定もがばがばだし日本語の使い方も不安定に感じる。しかもゲームでSEがつけられるにもかかわらずテキストウィンドウで「ドォーン!」「バンバンバン!」「ポォー……」とかやられるとまあ脱力します。なんともいえないポエム感もあわせて昔読んだ携帯小説を彷彿とさせる。

 

ゲームの流れとしては、プロローグ後すぐにキャラ選択があるタイプ。追加キャラの慶次のみ攻略制限がかかっています。

全部でだいたい13~14章+エピローグといった構成。各話ごとにキャラからの恋文が届くというおまけコンテンツ付き。それから節分絡みのSSが2本と、一部キャラは更にバレンタインとホワイトデーのSSもあります。

1章が結構短いしどのキャラも性格関係なく3章あたりでとっととヒロイン様に心を許し惚れてくれちゃってるので、残りは適当に用意された障害物をなぎ倒していくゲーム。しかもだいたいヒロインの努力ではなくその場の勢い的なもので破壊されていく。

 

話の舞台となるのは男が花街にしか存在しないという島で、ヒロインはその島の船問屋の娘です。女で一つで育てられ(まあ男が花街にしかいないのでどこも母子家庭なんですが)母ひとり子ひとりで生きてきました。貿易商で金持ちのおじさんと懇意であり島では珍しく洋装で過ごしています。

ある日花街の菊屋へ遣いに行く途中、駆け落ちしようとしている傾城と女性に遭遇。傾城が島を出ることは禁忌であり、手助けしたものも含めて見つかれば必ず罰されるそう。ですが乙女ゲーヒロインにありがちなお人好しを発揮し、二人の逃亡を手助けします。たいへんに感謝された結果、大金と着物や簪などを譲り受けることに。メタ的に言えば初回ログインボーナスってとこですかね。

二人を無事に逃したあと、遣いを果たすために菊屋へ。

そこで貿易商の金持ちの娘と勘違いされたためか「一席ご用意しますよ」ともちかけられる。断れないままどの傾城にいたしますか? とキャラ選択場面へ……と、ここまでがプロローグです。

本来は特別お金持ちでもないのでこの冒頭で貰ったお金を切り崩して彼らに会いに行くことになります。

エンド数は悲恋、幸福、祝言の三種。悲恋はわかりやすくバッドエンドですが幸福と祝言はキャラによってはあんまり差がない気がします。結婚こそしてないけどだいたいハッピーエンドです。

 

 

以下追記からネタバレ有りの各キャラ感想です。攻略順に書いています。

 

※ここから追記

 

 

 

 

 

◆ときわ(CV鳥海浩輔

引け目を武器に生きるナンパ男、高尾の付き人

異国の血の入った金髪。つい先日まで売れっ子の新造だったが、客の女に誘拐されかかるという騒ぎを起こした罰で高尾の付き人として再修行させられている。

(公式サイトより)

 

厳正なるあみだくじの結果トップバッターに選ばれたときわ氏。

キャラ紹介にもあるとおり、乙女ゲーに一人はいるナンパキャラなんですが舞台が遊郭なので基本的に全員が全員ヒロインを口説くのがお仕事なんですよね。だから「ナンパキャラ」というキャラ付け自体がこの世界観だと埋没しがちというか、あまり引っかかりにならなかったなと思う。

ナンパキャラ王道の展開もあることにはあったし、「実はハーフの目立った容姿がコンプレックスで……」というカウンセリングポイントもおさえていた気はするけどいまいち盛り上がらなかった。乙女ゲーとして考えると一番それっぽい展開が多かったといえば多かったけど味が薄い。出がらしのお茶って感じ。

そして思ったよりもめっっっっっっっっちゃくちゃチョロい!!

ほんとにそのチョロさで傾城としてやってこれたんだろうか? と心配になるレベルのチョロさ。まあ後々これはときわがチョロいのではなくこのゲーム自体そういう仕様だったのだなと理解することにはなるのですが。にしてもひでえ。全然攻略している感がない。

しかもチョロいだけならまだしも「お前に惚れちまったから他の客は取ってない」とか言いだしたりする。仕事しろよ。まあ仕事放棄はときわに限ったことではないけど。

それからときわは他の傾城の客とトラブルを起こしたため謹慎中の身である、という設定であり、本人からは「俺から声かけたわけじゃないのになんでか惚れられちゃって苦労してんだよね……」などと語られます。問題児ではなく巻き込まれ体質なのだと。

でも他のルートでわかるんですが、彼は完全に他の傾城の客にも手を出そうとしていく男なんですよ。それって遊郭としては基本的にNGらしいんですけど(とはいえ同じようなことをこの店トップの高尾もバンバンやるし、どこからNGになるかどこまでは目移りしていいのかがよくわからなかった。肉体関係に発展したら乗り換えNGになるんだろうか?)そんなのお構いなしにヒロインにちょっかいかけにいくんですよね。

普通そういう部分って自分のルートで出しません? そのキャラの本質が暴かれるのは自分のルートで、その本質すらもヒロインが理解して受け入れてカウンセリングしていくものだと思ってたのでちょっと驚きました。騙された感がある。

 

話の大筋は、傾城を狙う辻斬りに高尾が斬られ負傷したため、次のおいらん道中の代役をときわに勤めるというもの。その際に「実力ではなくそんな理由でおいらん道中させられても嬉しくねえ!」と一度は突っぱねるのですが、ヒロインの説得もあって「自分が囮になって辻斬りを捕まえる」という理由でおいらん道中を引き受けます。

そして辻斬りが狙うのは人気の傾城ばかりということもあり、ときわのおいらん道中までに彼の格をあげるため、ヒロインが残りの金を全額ぶちこんでときわのために大宴会を開き続けることに。推しのボーダーを上げるために大マラソンするソシャゲの女ですね。

ヒロインの課金の甲斐あってときわの評判は広まり、おいらん道中も華やかに成功。ですがおいらん道中のさなかに辻斬りは現れませんでした。

まあ成功したし何事もないならそれでいいよね! となぜか気を緩め、護衛たちもみんな引き上げさせ、二人きりで神社でいちゃつきだします。あまりにも愚か。

そして油断しくさってるところに辻斬りが登場。ヒロイン(エンドによってはときわも)は辻斬りたちに誘拐される、とまあなんとも頭のゆるい展開。馬鹿すぎる。

 

 

◇悲恋

辻斬りにヒロインと仲良く二人で誘拐されます。目が覚めたのはどうやら菊屋のライバル店の倉庫のような場所。犯人は周囲の店を蹴落としてトップに立とうとしていたライバル店でした。二人で倉庫から逃亡を図るものの見張りに見つかり、追手にときわが刺されて死ぬというエンド。

乙女ゲー恒例のデッドエンドですが、刃物持って追ってくる相手を散々煽って刺されて死ぬのはどうにも間抜けに見える。それからエンドカット演出がシュール過ぎて余韻もクソもなかった。悲しみに浸れない。

 

◇幸福

ライバル店に軟禁されていたヒロインをときわが救出し、菊屋へ逃げ帰ることに成功。ライバル店はお縄に付きます。よかったよかったと安堵するものの、もう金がつきたヒロインはときわに会いに来ることが出来ません。

夢のような日々から数日後、いろいろあって辻斬り犯を捕まえた功績が讃えられ、周囲の店やお上(この島の行政ってどうなってるんだろうな)から謝礼金や報奨金が大量に舞い込みます。その金でときわを身請けして、晴れて二人で幸せに暮らしました。

そもそもの出会いが人から貰った金だしときわを盛り立てたのもその金。そして最後も他人からもらった金でなんとかなるというオチ。

ヒロインが頑張ったことといえば衝動にまかせて金を握りしめて家から吉原へダッシュしたことくらいでしょうか。コンビニへiTunesカードやGoogle Playカードを買いにダッシュするソシャゲ廃人を彷彿とさせます。

 

祝言

前半はだいたい幸福と一緒です。祝言はその名の通り結婚します。その程度の差なのでとくにコメントしようがない。プロポーズが店の中でほかの傾城もいる前でバーンと決められたのは正直ちょっとやめてほしいと思った。

ときわルートではろくに母親が出てこないのでちゃんと説得とかしたのかな? ってそこだけが疑問です。

 

 

 

◆いろは

悲しき定めをもつ凄腕の遣り手

ある事情で遊郭に売られた。既に年季は明けたが遊郭を管理する遣り手についた。いつも謎めいた笑みを浮かべ、ヒロインを男たちのもとへ案内する…。

(公式サイトより)

 

このゲームを買ったきっかけとなったフォロイーが最初に攻略し、震え上がってゲームを投げた原因となった男がいろは氏です。

ときわルートが出がらしのお茶なら、この人はドリンクバー全種ちゃんぽん。いろいろ混ぜてドブ色になってるけど一周回って味がない。

最初のスチルが初めの一席で酒に慣れてないヒロインに口移しで酒を呑ませベロチューまで決めるというインパクトの持ち主なんですが、凄腕の遣り手のくせにやることが不慣れな娘に無理やり酒をがばがば呑ませて前後不覚にするというぼったくりバーみたいな手口でひどすぎる。

そのくせ次に来店したときには「あなたのような若い娘さんにはまだこういう店ははやい」などと言いだします。そもそもこの人がヒロインを言いくるめて席を用意したくせに「あなたにはまだ早い」ってどの口が言ってんだ? って感じだし、ヒロインのことを金持ちだと思ってるのに全然上客に育てる気がなさすぎてどこが凄腕の遣り手だ?????????? ってひたすら疑問符を浮かべてしまう。

 

そしてキャラ紹介にもある「悲しき定め」というの、簡単に明かすと彼は鬼とのハーフです。感情が高ぶると髪が白い長髪になり角が生え目が赤くなる。

なんとなくいろはと仲良くなり、一緒の布団で寝るとこまで行くんですが、そのとき突然いろはの立ち絵が鬼仕様に変化します。突然。

そんな明かし方ってある?????????

しかもその直後にヒロインはびっくりして鬼いろはを突き飛ばして部屋出ていき、しばらくして通常いろはが迎えに来て適当に誤魔化されてその日は終わります。

あれは何だったんだろう? と疑問に思いつつもなんだかんだ菊屋に通い続けるんですが、その後もなんだかんだと鬼いろはに遭遇。でも聞くに聞けないとか言ってまったく問いたださないまま話が進む。

気付いたら鬼になったり戻ったりを何度もやられるとだんだん面白くなってきちゃうし、なかなか触れないのもギャグっぽさを加速させてるしで一体何がしたいのか全然わからない。

しかも二人の痴情のもつれ(?)のせいで筆おろしをさせられそうになったかげろうくんが一番可愛そうだった。

 

このルートはいろはが年季明けしているので障害といえる障害はいろはが鬼であることと、終盤で持ち上がるヒロインの結婚話ですかね。

でもヒロインが鬼いろはに対して最初こそびっくりしたものの、以降はなんとなく受け入れてるし、まだ深く問いただしてもいないくせに「あの姿のいろはさんにこの簪めっちゃ似合いそう~!」とか余裕かましてるせいでぜんぜん障害っぽさがなかった。

他と違う容姿である、というポイントだけ見ればときわも似たような話をやってたので余計に鬼というのが障害として微妙。

 

 

◇悲恋

終盤でぬるっと出てきた婿と、母親に流されるままに結婚してしまうエンドです。

いろはから「いつまでもあなたを思っています」という手紙を抱きしめて号泣するんですが、な~んか流されるまま結婚しちゃっただけのくせにな~に悲劇に酔っ払ってんだ!? って白けてしまう。もっと気合い入れて葛藤とか書いてほしい。ついていけねえ。

 

◇幸福

勢いで家出していろはと暮らし始めたと思ったらいつの間にかいろはがヒロインの母親と話をつけてくれたそうで、後日挨拶に行きましょうねと言われるエンド。ヒロイン様が「この人はいつでも私のほしいものをくれる♡」とかメロメロになってたけどついていけない。

ヒロイン様がもっとすべき人とまっとうな対話をしていればよかったんじゃないんですかね?

 

祝言

先にちゃんと母さんに話をつけにいき、母さんに認められて結婚するエンド。幸福と順序が違っただけですかね。

母さんといまいち仲が悪いいろはさんはちょっとかわいいなと思ってしまって非常に悔しい思いをした。

 

 

 

トロコン済みなので記憶が薄れないうちにさっさとまとめようと思ったんでうが力尽きたのでここまで。

ツッコミどころが多すぎて全部書ききれないし、さっくりまとめようと思うと内容がないので逆に書くことが見つからなくなる。

遊郭ものなのでレーティングぎりぎりだったり暗転朝チュンだったりといろいろありますがシナリオがシナリオなので虚無です。雰囲気エロポエムで萌えられる才能の持ち主なら楽しめるのかもしれないですが、わたしには残念ながらそんな才能はないので砂を噛み締めていました。

Photo by andrew jay on Unsplash